日本テレビが女子アナを希望する採用内定者に内定取消通知を出したことが話題になりました。
内定取り消しにあった事を不服として裁判をおこしましたが、和解し4月から入社する結果になりました。
ではなぜこのような事態になったのか経緯を探っていきたいと思います。
なぜ内定が出てからクラブでのアルバイト経験を申告したのか
新卒の場合、履歴書の職歴にアルバイト経験は書きませんし、アルバイト経験が自分を売り込むセールスポイントになるのであれば、自己PRに記載すれば良いだけです。
しかし、企業のアナウンサーは一社員ですが、メディアへの出演が仕事の大半を占めるので、一般的な企業の社員とは異なる扱いがある印象を受けます。
TVやメディアに出る機会が無い一般人のアナウンサーに対するイメージとしては、一般人とタレントや芸能人の間にいると思います。
芸能人と同じようにプライベートや過去を掘り起こされて雑誌に出ることもあります。
ですので、アナウンサーに対する大衆のイメージが企業イメージにもつながるでしょう。
今回の内定取り消し問題は、そこが論点になっているように思えます。
日本テレビ側が主張していた「高い清廉性が求められる」ということでしょう。
女子アナを希望する採用内定者も、クラブでのアルバイト経験がマイナスになると分かっていて、履歴書や面接で聞かれなければ、あえて自ら言う必要はないと判断したのでしょう。
採用されるのが決まり、研修をしている時に「クラブでのアルバイト経験が本当に問題ないのか」と疑問に思っていたことをふと質問しただけなのでしょう。
もちろん、「問題があったらどうするのか?今更、申告することは間違っているのでは?」という疑問は残りますが、本当にちょっとした小さな問題だと認識していたのかもしれません。
それとも、アナウンサーとして活躍している時に大事になるよりかは、今の方が良いと判断したのかは分かりませんが、いずれにせよ彼女にとって内定取り消しは、不測の事態だったでしょう。
採用の自由は?
法律で、企業にも採用の自由が認められています。
企業には、経済活動の一環としての契約締結の自由があり、自己の営業のためにどのような者をどのような条件で雇うかについては、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由に行うことができる。
引用:特別行政法人 労働政策研究・研修機構
http://www.jil.go.jp/hanrei/conts/005.htm
とあります。
本人が意図してタイミングを見計らったかは分かりませんが、もしかしたら、絶妙なタイミングで申告したのかもしれないですね。
内定前では、応募者に具体的に不採用の理由を説明することはありませんし、採用後の試用期間であれば、他の業務内容を理由に本採用拒否も可能ですが、内定後採用前という微妙な時期に申告をすれば、仮にこちら側に非があるとしても、社会的問題を含めて十分戦えます。
採用の自由は、事例などを見ても内定前と採用後の試用期間に大きな効力を発揮しているように思えます。
正式に内定の通知を出したにも関わらず、それを会社側の理由で取り消すのはかなり微妙な感じがします。
内定をとり、就職活動をするにも遅い時期での、裁判所の和解勧告も頷けます。
内定取り消しの理由
日本テレビ側は履歴書に虚偽があったと主張していますが、過去を叩けばホコリが出てくるような人を採用したくなかったのでしょう。
いつ爆発するのかわからない爆弾にTV番組の進行を任せたくはないし、活躍できる場が大幅に制限されます。
しかし、今となってはクラブでのアルバイト経験があるということを公の場にさらされているので、報道版組などは難しいかもしれませんが、バラエティ番組の進行などは適しているかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「双方にどのような考えがあったのか」を分析してみました。
それにしても、彼女がどのような場所で活躍するのか楽しみですね。