会社もしくは個人で、アドワーズを使用し、解析データをアナリティクスと連携している方は確認をしてみてください。
アドワーズとアナリティクスでそれぞれの解析データが一致していないことが多く見受けられます。
大半のデータの不一致については、AdWordsヘルプの「データの欠落と不一致」の「GoogleアナリティクスとAdWordsのデータにおける差異」を参照して頂ければ、分かると思います。
しかし、今回、気になったのは、ユーザー属性(年齢)のデータの不一致についてです。
※原因については、次の記事「AdWordsとAnalyticsのデータ不一致のGoogleからの回答」を御覧ください。
この記事は明確な回答が来る前に書いた記事です。
目次
検索連動型広告とディスプレイネットワーク広告
Googleアドワーズには大きく分けて2種類の広告があり、検索連動型広告とディスプレイネットワーク広告です。
検索連動型広告は、検索エンジン利用者の検索結果に広告が表示されるもので、ディスプレイネットワーク広告は、ブロガーやアフィリエイターなどが運営するブログや記事などに広告が表示されるものです。
今回の質問内容はディスプレイネットワーク広告のみについてで、確認はとっていませんが、もしかしたら、検索連動型広告でも起こりうる現象かもしれませんので、検索連動型広告のみを使用している方も、ご覧頂ければと思います。
ユーザー属性(年齢)の設定詳細
AdWordsでは、ユーザー属性である性別や年齢などを設定して、特定のユーザーに広告を表示させることが出来る便利な機能があります。
若い世代を中心に広告を出したかったので、年齢を18~24歳と25歳~34歳で設定しています。
確認方法
これで設定の一覧が表示され、一部にユーザー属性の設定が表示されます。
アナリティクスとアドワーズのデータ詳細
さて、ここからが本題です。
以下が同じ条件のアナリティクスとアドワーズのデータです。
アドワーズデータ
アナリティクスデータ
データを見てもらえばわかりますが、アドワーズデータでは18-24と25-34のみに広告が表示されているにもかかわらず、アナリティクスデータでは広告から流入したユーザー全体の10%以上が35歳以上のユーザーです。
アナリティクスとアドワーズでデータの差異が生じているのは、どちらかが誤って表示されているということです。
もしも、アナリティクスデータが正しく、アドワーズデータが誤っているのであれば、大問題です。
こちら側が意図しないユーザーの流入にお金をかけているわけですから、その分支払った料金は無駄金になります。
しかもデータを見る限りでは、10%以上占めているわけですから、大きな損失です。
このような現象が世界中で起こっているのであれば、計り知れないほど大きな金額になることは間違いありません。
アドワーズデータ表示方法
- GoogleAdWordsにログイン
- タブ「ディスプレイネットワーク」をクリック
- タブ「ユーザー属性」をクリック
アナリティクスデータ表示方法
- GoogleAnalyticsにログイン
- タブ「カスタム」をクリック
- ボタン「+新しいカスタムレポート」をクリック
- 全般情報の「タイトル」、レポート内容の「名前」、「指標グループ」を任意で入力
- ディメンションの詳細を「ユーザー>年齢」に設定
- フィルタを「一致」、「集客>参照元/メディア」、「完全一致」、「google / cpc」(「/」の左右は半角スペース)に設定
- ボタン「保存」をクリック
※「指標グループ」は新規ユーザーやセッションを設定しておくと差異がどのくらい出ているのか分かります。
解決方法
解決方法はあります。
今回の場合であれば、35歳以上を除外設定することで、アナリティクスで35歳以上の流入は表示されなくなりました。
※解決方法ではありませんでした。除外設定方法を知らない方は以下の除外設定方法を御覧ください。
除外設定方法(今回の場合)
- GoogleAdWordsにログイン
- タブ「ディスプレイネットワーク」をクリック
- ボタン「+ターゲティング方法」をクリック
- キャンペーンと広告グループを選択
- キャンペーンの除外設定で「キャンペーンの除外設定を追加」をクリック
- 「ユーザー属性」を選択し、35歳以上にチェック
- ボタン「保存」をクリック
Googleへの質問
ユーザー属性のデータの不一致について様々なサイトをみて調べてみたのですが、該当するようなページがなく、Googleサポートセンターに電話で直接質問してみました。
すると、冒頭で挙げた「GoogleアナリティクスとAdWordsのデータにおける差異」について説明されましたが、質問に対する回答ではなかったため、メールで質問を投げてみました。
以下、メールでの質問内容
ユーザ属性の年齢でのアナリティクスとアドワーズでのデータの不一致について質問です。電話での対応では、メールで質問して下さいと言われましたので、こちらに質問させて頂きます。ターゲットとする年齢層は18〜34であり、設定でも18〜34を指定して(それ以外の年齢は除外設定していない)広告を出稿していました。アドワーズの解析結果の方では、18〜34歳のユーザのみが広告をクリックしていると表示されていましたが、アナリティクスのカスタムレポートでアドワーズからの流入のみを指定して年齢のを行ったところ、35歳以上のユーザ(アドワーズからの全流入の10%以上)が流入していると表示されました。
この差異はアドワーズで35歳以上のユーザを除外設定することで、解消されましたが、解せません。
もし、除外設定をしておらず、アナリティクス解析(手間のかかる設定)で整合性を確認しなければ、延々と35歳以上が流入していることはわからずにいたでしょう。
ここで2点質問です。
1.
ターゲティング方法でユーザ属性の年齢を指定しても、指定した年齢以外を除外設定しなければ、指定した年齢以外のユーザにも広告が表示されてしまう状態(これは地域の指定でも見られました)で、ターゲティング方法における年齢指定と除外設定での年齢指定の違いはどこにあるのか。このような状況では、除外設定のみの必要性しか感じません。2.
1.に関して、ターゲティング方法でのユーザ属性の年齢を指定しても、指定した年齢以外を除外設定しなければ、指定した年齢以外のユーザにも広告が表示されてしまうのであれば、なぜアドワーズ解析では、指定した年齢以外を除外設定していない状態で指定した年齢のみの表示となっていたのか。(電話では、訪問数のデータの不一致を説明されましたが、この件に関しては別の話だと考えています)
分かりやすく説明すると、
1.
アナリティクスデータみると、年齢を普通に設定した時には設定した年齢以外の流入があり、除外設定した時にはしっかりと除外されるのか。
これは、個人的に普通の設定と除外設定は、本質的には変わらなく使い分けるものだと解釈しています。
例えば、地域設定の場合、ピンポイントである地域に表示したい場合にそれ以外の地域を全て除外設定していたのでは、効率がよくありません。
逆にピンポイントである地域を表示したくない場合は、除外設定をした方が効率的であるということです。
2.
アナリティクスデータが正しいのであれば、この状況ってかなりやばくないですか。
先程も言いましたが、アドワーズ利用者にとって大きな損失になります。
アドワーズのみの利用者は、この状況を知る可能性は皆無で、アドワーズとアナリティクスを両方利用している人でも、整合性を確認しようと思わなければ、アドワーズのみの解析データを信用してしまうよねってことです。
Googleからの回答
通常回答には1~3営業日かかるらしいですが、たまに電話がかかってくるだけで、質問から3週間経っても、調査に時間がかかっていると言われおしまいです。
簡単な調査の結果、除外設定をしていない状態でも間違いなく設定した年齢のみに広告表示されていると回答されましたが、それを証明する具体的なデータの提示はしてくれないそうです。
除外設定をして頂ければ、より確実に表示されるみたいなことも言われましたし…全く納得出来ないですね。
もしかしたら、アカウント特有の問題の可能性もあるらしいですが、それこそ全く意味の分からない話ですよね。
引き続き、定期的に状況を連絡してくれるそうなので気長に回答を待ちたいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、ユーザー属性に関するアナリティクスとアドワーズのデータの不一致でしたが、地域指定でもみられました。
地域指定も除外設定することで解決されたので、その他の設定も面倒でも除外設定をしたほうが無難な気がします。
心当たりがある方は、早急に確認し問題があれば、対応しましょう。
※原因については、次の記事「AdWordsとAnalyticsのデータ不一致のGoogleからの回答」を御覧ください。
この記事は明確な回答が来る前に書いた記事です。