少子化の影響で若年層の人数が減っているにもかかわらず、ニートの絶対数が横ばいの状況が続いています。
割合をみれば、ニートは増えていることになります。
なぜ若年無業者数(ニート)の割合が大きくなっているのか、様々な観点から分析していきましょう。
合計と割合
図1 若年無業者数(ニート)の合計
図2 15~34歳人口に占める若年無業者(ニート)の割合
若年無業者数(ニート)の合計を見てみると2002年を境に急増していますが、ニートに家事を行わない既婚者や不登校の学生を新たに加えたためです。
1995年から2001年までは浮き沈みはありますが、微増していることが分かり、2002年以降は横ばい状態が続いていることが分かります。
割合をみれば、2002年から合計と同じ理由で急上昇していますが、1995年から2012年まで上昇を続けているのが分かります。
年齢別推移
図3 年齢別の若年無業者(ニート)の推移
年齢別のニートの推移をみると15歳~19歳は横ばい状態であり、ニートの割合を高めている原因は、20歳~39歳であることが分かります。
年代別推移
図4 年代別の若年無業者(ニート)の推移
年代別の若年無業者の推移をみると、簡易化していますが、2002から2005年までは15歳~24歳までは若年無業者数(ニート)が増えるもののその後は減少傾向にありましたが、2006年以降は増加し続けるというデータが出ています。
まとめ
2005年前後の25歳~39歳の人に何らかの影響を及ぼした出来事や心情の変化があると考えられます。
調べてみると数年前の完全失業者数と強い相関が得られる(相関0.838)ことがわかり、就職氷河期の中、完全失業者が就職活動に何度も失敗して、就業意欲をなくし若年無業者(ニート)になってしまったことが推測されます。
このように少子化が進み、ニートの割合が増えれば、日本経済に深刻な影響をおよぼすことは間違いありません。
早期に策を投じるべき問題なのかもしれません。