過去15年間で大卒の新入社員は、就職して3年で3割が退職している事をご存知ですか。
これは、教育制度の改革や大学進学率の上昇に関わらず、一定の割合で会社をやめています。
このことから、その年の出来事や背景に関わらず、同じ理由で辞めていると推測できます。
大卒の新入社員が3年で3割が会社を辞める理由とは何なのでしょうか。
社会人経験が無い
特異な場合を除き、どの時代でも大卒の新入社員には、社会人経験が全く無いもしくは、ほとんどありません。
インターンシップでも、軽い仕事内容は体験できますが、企業もより有能な社員を集めるために、良いところを全面に押し出します。
ですから、社会人経験が無ければ、「この会社に入れば、自分のやりたいことが出来る」と誤解してしまいます。
もちろん、運良く希望に沿った仕事ができる可能性もありますが、社員というものは会社の命令には基本的に従わなければなりませんから、意にそぐわない転勤や部署異動なんてことはよくあることです。
一貫性がない
自分にあわない職種を志望してしまう方もいます。
周りの人から色々な助言を聞きすぎて、ほんとうは自分が何をしたいのか見失ってしまう場合もあります。
仕事における理想と現実のギャップを大きく感じる事が多く、入社当時にあったやる気も徐々に失せてきます。
業界研究・企業研究が足りない
業界研究・企業研究をあまりせずに、入社して仕事を始めると「想像していた仕事とは全く違った」と感じてしまう人も多いようです。
「この業界で仕事をしたい」「この会社で働きたい」と思うことは良いことですが、イメージや感情で漠然と思うのではなく、しっかりと根拠をもって志望する必要があります。
仕事と割り切れない
仕事は仕事と割り切れる人は、すぐに退職する人は少ないです。
企業と社員の関係は、人間的な意思や感情などは一切排除され、極めて金銭的な関係で成り立っています。
特別な理由を除き、会社の指示には従わなければなりません。
雇用される側であれば、やりたいことが出来なくて当然と思いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
現在では、大学を卒業する目的は、良い企業に就職することと考えている学生も少なくありません。
もちろんすべての大卒の新入社員が希望通りの企業に就職できるわけではありませんが、3年の間に3割が会社をやめてしまうのは、矛盾を感じてしまいます。
この数字を改善するには、大学で学生への業界研究・企業研究の推進や社会経験をつめるような(インターンシップ)制度などに積極的にならなければいけないでしょう。